

ポッポさんの簡単プロファイル

東京都在住(勤務地=港区)
年齢=35+α(独身)
職業=営業企画(某・花の会社)
趣味=バンド、アート、読書

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◆Vol.1:「見せてあげたい!」
◆Vol.2:「はなことば」
◆Vol.3:「Music Life」
◆Vol.4:「Leaves Are Green」

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Vol.5 14, August

「セミの恐怖」
私は、セミが、嫌いだ。そこで今回は怖いセミの話。

区切って念入りに書くと、切実さが伝わるでしょう。
ともかくセミが嫌いだ。いい年をしてと言われても構わない。
たとえば幅3m程度の小道の真ん中にセミが死んでいる(もしくは生きている)のを見かけたら、私のアドレナリンは一気に臨界点に達するだろう。
ゴキブリと究極の選択を迫られたら私は迷わずセミを取る。あれっ?←まあそこはそれ。

梨の里と呼ばれる土地で育った私は当然、お子様の頃はセミが大好きだった。夏になると梨の木には、幹が見えなくなるほどびっしりアブラゼミがついたので、私は毎日梨畑に行っては虫かごイッパイにセミを取ってきた。当然セミは翌日、すべてお亡くなりになっている。今考えると恐るべしホロコーストだ。

それが何故か突然嫌いになった。恐怖を感じるようになったのだ。
原因は特定できないのだけれど、いくつかある。

小学校高学年の頃のある日、裏で犬と遊んでいると、近所の子供が「犬ってセミ食べるんだぜ」と言っておもむろに捕虫網に捕らえてきたセミをつかみ出し、ぶちりぶちりと羽を全部むしって胴体を地面に転がした。羽のなくなったセミは「ジー!!」と鳴きながら地面をぐるぐる回ったあげく、犬にクシャクシャと食べられた。
私はそうとう、そうとうそれを見てショックだったのを覚えてる。
・・・・あー怖い。食事中の人、すみません。

モウ一つ。ある日夏休みの自由研究に、セミの幼虫を採ってきて孵化を観察しようと早起きした。琥珀色に動かなくなった幼虫の背中が割れて、真っ白で目だけが黒い成虫が「にょ」と出てきた。
・・・そして半分エビぞりに出てきたところで動きは止まってしまい、待てど暮らせど動かない。どうやら新しい門出でお亡くなりになってしまったらしい。死の瞬間のまま凍りついたそれと気付くと、私は鳥肌がおさまらないくらい気味が悪かった。
・・・・食事中の人、本当にすみません。

先日、イラストレーターの山本夏子さんと意見が合ったのだけど、セミは梅図かずおの恐怖まんがと同じ空恐ろしさがあるのだ。
いびつな恐怖。無表情な恐怖。あっ、確かにそういう怖い話があったあった!!
今年も夏が来て、残念ながらセミがじいじい鳴いている。
そして道路で死んだ振りをして、恐る恐る靴の先で突っついた私をイキナリ「ビーッ!!」と飛び立って総毛立つほど怖がらせるのである。
突っつく私もどうかと思う。

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